
直木賞を獲得してからもお笑いと平行して二束のわらじを履いている又吉直樹さんですが、2作目となる『劇場』も発売されましたね。
普段はテレビに出ていてもパッとしないなと個人的に思っていましたが、凄い才能をお持ちの方なんだなと最近は印象が変わりました。
今回はそんな又吉直樹さんにクローズアップしていきます。
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又吉直樹の新作『劇場』の評価はダメ?
又吉直樹さんの新作『劇場』ですが、簡単に説明すると売れない演劇家で、一旗上げてやろうと思っている所謂「ヒモ男」と、それを献身的に支える女性を中心とした物語です。
劇場 [ 又吉 直樹 ]
私も読みましたが、この主人公のヒモっぷりに腹が立ちつつも、一気に最後まで読んでしまいました。
それくらい引き込まれました。
本を読む魅力って、その本の世界観に浸って、周りの声が聞こえなくなるくらいのめり込める事だと個人的には思っています。
この『劇場』はまさに、又吉直樹ワールドに浸れる作品でした。
ただ、純文学にありがちな最後の結末が曖昧で、「え、そこで終わっちゃうの?」と思ってしまいましたね。
まあ、又吉直樹先生の狙いはそこだと思われますが、私はまんまと引っかかってしまったようです。
そして、この『劇場』という作品ですが、作品の評価がダメという意味のダメではないんですね。
このダメは、主人公のような人間はダメだけど、最後まで引き込まれて読みきった方が多かったという意味のダメなんです。
確かに、この主人公、フィクションの中の人物だから良いですが、実在していたら純粋な女性を食い物にしている「ヒモ男」なのでね。
ヒモ男なんて完全にダメ男ですよ。
そりゃ、そうだと納得出来る評価ではないでしょうか。
▼又吉直樹さんが新作「劇場」を発売したときの記者会見の様子もあります(一部)。
twitterでの評価も見ておきましょう。
タイムラインに又吉氏劇場の好評価がリツイートされてくる電車で号泣だってマジか!目も当てられなくて号泣ならわかる号泣ってあなたボロ泣きのことじゃないよ?読んだ人は劇場で止まることなく他のほんとうの小説を読んで目から鱗状態になってください又吉さんも言ってたじゃないか芥川賞受賞のときに
— aof (@nahruknahlove31) October 9, 2017
又吉直樹『劇場』読了。一番読みたい本を読みに行く。こんな当たり前のことが、なんでできへんかったんやろな。…ほんまですよ。又吉さんの『火花』やその他のエッセイも好きやのに、新刊出てもすぐに読まないなんて頭おかしいやん。もう感激ですわ。最後のあたりはマジ泣けます。今回は演劇論ですな。 pic.twitter.com/g1i1i40plO
— つかっちゃん@読書 (@book_tsukatsu) October 18, 2017
芥川賞作家・又吉大先生の『劇場』読了。発売から5カ月経ってやっと読めた。夢中で読んだ。といっても面白くてのめり込んだわけじゃない。なんというか途中からムカついてムカついて止まらなくなるのだ。主人公がとにかくクズ。まじでクズ。こんなクズをよく書いた。先生は本当はクズだったんだな。
— ホーボージュン (@hobojun) October 18, 2017
新作「劇場」の評価はこれ以外にも色々あったんですけど、概ね高評価のようでした。
そして、作品は素晴らしいけど、やっぱり登場するヒモ男がダメ男すぎてムカついてくるという意見が多かったですね。
まだ「劇場」を読んでいない方は読んでみることをオススメします。
劇場 [ 又吉 直樹 ]
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火花のモデルは本人!?
そして又吉直樹さんの処女作といえば、250万部という大ベストセラーとなった『火花』ですよね?
火花 [ 又吉直樹 ]
こちらは2016年に林遣都主演にてNetflixで実写ドラマ化され、2017年の11月に今度は菅田将暉さんと桐谷健太さん主演で映画が公開されますね。
Netflixオリジナルドラマ『火花』DVD-BOX [ 林遣都 ]
映画を楽しみにされている方も多いと思います。
そしてこの作品のモデルって誰なんだろうって思いませんでしたか?
又吉直樹さん自身がピースというお笑い芸人ですからね。
「実在する人物がモデルじゃないか」「それとも自身がモデル?」と様々な憶測が飛んでいるようです。
そういう事を読み手が考えてしまうのも、お笑い芸人をしている又吉直樹さんだからこそなのかなと思います。
ただ、又吉直樹さんはインタビューで、「自分の歩んできた道とは全然違う話」と答えています。
また、火花のモデルについても「特定の誰かというわけではない」とおっしゃっているんですね。
つまり、又吉直樹さんとしては、この人をモデルにした!!という方はいない模様です。
ただ、ご本人がお笑いの道を歩んで来た方ですので、ご自身の経験とか、見聞きしてきた事から話を膨らませて作品の話の断片に盛り込んだのではないでしょうか?
だから作品にリアリティがあって面白いんじゃないのかなって思ってます。
まとめ
又吉直樹さんの2作目『劇場』は評価がダメなのではなく、作品に描かれている主人公がダメという意味です。
そして処女作である『火花』のモデルは実在する特定の人物がいないようです。
又吉直樹さんの作品はピース、又吉直樹からは想像も出来ない位、良い作品だと思います。
本が苦手な方にも読みやすい作品になっていますので、是非、読んでみて下さい。
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